Wednesday, December 28, 2005

Welcome to Salajevo/ウェルカム・トゥ・サラエボ

戦争。ジャーナリズムが決死の覚悟でその凄惨な現場を伝えようとする。この映画には「本物」の戦争現場が編みこまれていて生々しさがいっそう漂う。被弾で脚を砕かれた人。横たわって動けなくなった人々の周りにどす黒く光る血。崩れ落ちたビル。骸骨のような戦士・・・。日本でも数十年前まで起きていた光景には違いない。

私がアメリカに留学していたとき、この紛争は大々的に報じられていた。サラエボといえば、第一次世界大戦の導火線となった場所だ。ヨーロッパで最もイスラム的な都市ともいわれる。ヨーロッパの一角で起きた内戦は、地理的に比較的近い出来事であるために欧米諸国の関心もいっそう高かったという。その関心度は今でもしばしば、アフリカ内で起きている民族紛争と比較される。

それにしても、焼ける図書館の痛ましさよ。積み上げた知識が炎となり灰と化す。機関銃や砲弾の音が日常化した場所では、学力や知的好奇心や将来の夢など隅に追いやられるばかりだ。心は荒み、不安と隣りあわせで、もはやタバコをふかさずにはいられないといった状態ではなかろうか。ましてや子どもたちへの影響は計り知れない・・・。
ウェルカム・トゥ・サラエボ
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